自分だったらどうなるだろう?
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月4日 01時14分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
この作品は、ホラーというジャンルになるのかもしれませんが、人間の心理などについても考えさせられる映画なのではないかと思います。
ある日、ある町が深い霧におおわれてしまいます。歩こうにも、ほんの数歩先すら見えないほどの霧に、人々は身動きがとれなくなってしまいます。
これだけでも恐怖ですが、さらに得体の知れない生物に襲われ、人々は追い詰められていきます。
この得体の知れない生物が、虫を巨大化したようなもので気持ち悪かったです。虫嫌いの人は、余計怖さを感じそうです。襲った人間に卵を産み付けたのか、幼虫がかえって、死体からたくさん出てくるシーンなどは、ゾッとしました。
この辺りは、ホラーというのにふさわしい感じです。
それとは別に、人々が恐怖からだんだん変化していく様子も恐ろしかったです。
人間は、恐怖感にかられると、まともな判断ができなくなったり、何かにすがりたくなったりするものなんだな、と思いました。
ラストの、主人公が一緒に行動していた人間を殺し、絶望しているところに、軍が救助活動をし始めているところに遭遇した時のシーンは心が痛みました。
救いようのない、苦悩に満ちた終わり方ですが、いい映画でした。