イヴシュキンVSイェーガーの戦いを見て
2020年9月6日 11時39分
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総合評価:
5.0
ロシアの映画で一番おすすめの作品はなんですか?そう聞かれたら、間違いなくこのT-34をの名前をあげます。
本国でも驚異的なヒットを見せた本作は、見て絶対に損はない作品の一つです。
第二次大戦中の東部戦線、いわゆる独ソ戦の戦車による戦闘を描いた本作ですが、戦争作品といえばイメージしやすい、絶望、悲壮感、そういったものが、仮に描写野中に含まれていたとしてもそれが主体になっておらず、鑑賞後に独特な爽快感を覚える作品です。
戦うことの意味や、戦争とはなんぞや、ということをさておいて、ロシアが誇るT-34のかっこよさと、戦車戦の迫力と、シドロフ監督の、今どき(?)の手法による着弾シーンなど、映像的なおもしろさも満載です。
こういう映画では、敵国の描写が雑だったりするのですが、T-34ではヒトラーの支配下にあった、ナチスドイツの将校たちの描写もきっちりされており、というか全編においてドイツでのシーンが非常に多く、当時を知っているわけじゃないですが綿密に描かれているように感じました。
敵国の人間として出会う主人公イヴシュキンと、ドイツ将校イェーガーですが、国のために死闘を尽くすということにおいては、互いが究極の理解者であり、途中からは決闘の様相さえ見せる二人の戦いには目が離せません。