舞台ならばまだ面白かったかもしれない
2020年8月31日 20時52分
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総合評価:
2.0
あの三谷監督の作品ならばきっと面白いだろう。そう思って劇場に足を運んだ私の希望的観測は粉微塵に打ち砕かれた。
導入は面白く、ところどころクスリとくるシーンはあったのだが、全体的にテンポが悪く間延びしているように感じた。また完全なる喜劇と思いきやそうでもなく、他の観客たちも「笑いに来たのにどのタイミングで笑っていいかわからない…」と戸惑いを感じているようだった。
よほどの歴史好きならば、ところどころあるマニアックなネタにニヤリとすることもできたと思うが、歴史に詳しくないが「三谷監督だから」という理由で劇場に足を運んだ観客は、ストーリーを理解しきれずにあまり楽しめなかったのではないかと思う。
主観だが、これが舞台であれば上手くいったシナリオ構成だったのではないだろうか。滝川一益がひたすら駆け抜けているシーンなどは明らかに舞台向きだ。三谷氏は舞台監督ゆえにそういう構成になったのかもしれないが、映画という、より大衆向きのメディアとして成立しているか、もう一度シナリオ構成を推鼓してほしかった。