知ろうとすることの大切さ。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月26日 16時24分
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総合評価:
5.0
知ろうとすることの大切さ。
ポップなのに深いメッセージ性がある
素晴らしい作品でした。
まず主演メイン3人がとても良い。
特にオリヴィアクックの目が良いです。
病院で志望理由書くくだりとか、
治療されながら映画を見続けるシーンとか、
目の表情がスゴイです、引き込まれる。(語彙力)
実は私と同い年なんですが、
とてもすごい演技力だなと尊敬します。
そして良いと言えばやっぱり、
最後にグレッグがレイチェルの部屋に入るシーン。
部屋の隅々を見渡すと、
今まで知らなかった彼女を知ります。
好きなハサミで丁寧に作られたブックアート、
壁紙や本棚に描かれたお茶目なリスの絵。
その彼女の未知なる一面を見ている私たちは、
まるでグレッグかのように愛おしさや憎さも
入り混じる、何とも言えない感情を持ちます。
上記のシーンを含め、
人との深い関わりを避けていた彼が、
作品を通して人として大きく成長する流れには、
感動せざるおえません。
フォーにドラックは入ってないし、
マディソンは単に良い子だった。
決め付けないで、理解しようと行動することが大切です。
死んだあとでも、その人を知ることはできる
というマッカーシー先生の言葉、
でも個人的には出来るなら生きてるうちに知りたい。
この作品を見て大切な人の事を理解するために、
もっと会話したい、色んな事を聞きたいと思えました。
広義に言えば、このSNS全盛期の時代、
そして外出自粛で生身の人との関わりが少ない中で、
先日のテラスハウスの方の自殺や、
検察庁法改正案でのSNS炎上などありますが、
“コミュニケーション”というものについて、
人と人との繋がり、心の在り方ということについて、
今一度考えさせられるとても素晴らしい作品でした。