切迫した感じが伝わる
2021年8月23日 14時34分
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総合評価:
5.0
起きたらいきなり狭い場所に閉じ込められている。何がなんだか分からずパニックに陥る。そしてだんだん落ち着いてきておかれている状況を理解するが、命の危険にさらされているのはわかるのですぐに癇癪を起こして普通の精神状態でいられない。パニック映画は天災や事故のように大規模なものが多いが、ただ閉じ込められているだけでもこれだけの緊迫感が出せるのはすごいと思いました。暗くてジトッとした暑さというのは恐怖感を増大させますね。犯人とのやり取りや外部の人間と連絡を取るための携帯電話の電池残量が、また微妙な感じでいいですよね。連絡を取れるということはそんなに深く埋められているわけではないのでそれが生きることにつながるのではと思える分、彼の焦りはものすごく伝わってきます。外部の人間もすごく親身になって助けてあげる風なんですが、本気になって助ける気がないのがわかります。埋められている恐怖もありますが、助けてもらえないと感じる恐怖がさらに彼を追い詰めている所がこの映画のキモです。棺の中でも小さなトラブルがちょこちょこ起きて、この人の精神を少しずつ追い詰めて行きますよね。最後はすごい終わり方ですね。