鬱鬱としています
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月2日 14時17分
役立ち度:0人
総合評価:
3.0
故郷の自宅へ戻ってくる3姉妹のお話です。父親は自殺し、自宅に残されているのは躁うつ病を患った母親と、お手伝いのインド人少女のみ。故郷で集まった姉妹の数日間を、夫の浮気と娘の反抗期という深刻な問題を抱えている長女の視点で描かれています。
とにかく母親が一人で家族をひっかき回し、長女と次女はゲンナリ。奔放な性格の三女は婚約者を帯同しますが、誰がどう見てもうさん臭く、ティーンである長女の娘にも手を出そうとするほど。告発されても彼について家を飛び出ていく三女のオバカさはある意味潔いくらいですし、真面目に問題に向き合おうとする長女より、賢いのかもしれません。本人が幸せそうなんですから。
起承転結のある話ではありません。何か問題が解決するわけでもありません。ただ、それぞれの問題が表面化するだけのお話です。
バッドエンド・鬱エンドとも取れる終わり方ですが、「現実にはこうだよな」と思わざるを得ないでしょう。小説や映画のようにスカッといくことはありませんからね。精神を病んだり痴ほうが入ったりしている者が家族に存在している人は、何か感じるものがあるのではないでしょうか。