父の愛が炸裂しています。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月31日 10時57分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
始まりの交通事故のシーンが何なのか分からないまま、主人公の家庭のシーンで始まりますが、これが物語のクライマックスに近づくにつれ、大きな意味が出てきて感動シーンの1つとなっていく所が、うまい演出だなぁと思いました。
父のジョンが心臓病の息子を助ける為に、病院立てこもりというとんでもない行動に出ますが、最初はそんなに大きな盛り上がりもなく事が起こっていきますが、そこに居る人達の人生が少し見えてきた辺りから引き込まれていき、気がつくとその成り行きに釘付けになっていました。
奥さんのデニーズは警察の協力依頼にも、凛として「主人を信じる」と言うところが、強い家族の絆が感じられ、最初の感動となりました。
ジョンも立てこもるものの、その言動から人々に信頼されていくのも爽快感がありました。最後には、嫌な感じだった凄腕の外科医にも、気持ちの上で大きな変化が起こっていくのも見ものでした。
ドナーが見つからない事で自分の心臓を提出する事に決めたジョンが、最期に息子に語りかけるシーンでは、涙なくては見れませんでした。
家族愛を感動と共に考えさせられる良い作品でした。
最後に息子が「バイバイ」と言って、ジョンに「またな、だろう」と言われるシーンだけはもったいなく、以前にジョンに教えられていた言葉なので、せめて言った後で「あっ」と思い出して言い直すという演出が欲しかったです。