白いブーツにミニスカート姿で行進しながらサックスや太鼓を演奏する「大衆女子楽団」。彼女たちの舞台は葬儀場だ。アップテンポな曲と軽快なステップ、統制のとれたアクションなどで注目を浴びている。一見華やかだが、風雨や日差しにさらされて演奏し、ときに長い距離を歩くという重労働。団長のシューは「お金を稼ぐのにこんなに苦労して」と自らに問いかけるが、葬儀屋や遺族、団員からの感謝を糧に楽団を続ける。家族は皆でシューを支え、シューのことを誇りに思っている。「遺族のために」という思い一つで活動を続ける団員たち。共感を通して「死に寄り添う」ということの意味を考えさせてくれる。
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