中年女性の悲しさ
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年8月27日 17時08分
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総合評価:
4.0
見ていて年を重ねてどんどん自分の魅力に自信を
失って、夫を疑ってしまう女性の悲しさを感じた。
男の人は中年になってもそのシワやたるみすら時に魅力的に映る事があるが、女性はなかなかそうはいかない。
自分が女性として認められていない、求められていない
焦燥感を主人公のキャサリンは感じていたのだろう。
対して若く美しい娼婦のクロエは深い孤独と闇を
抱えている。どちらの女性も共通しているのは
その深い孤独感。クロエは職業柄いろんな男性と関係を
持つがそこには本物の愛はない。
中年になり倦怠期の夫婦の気持ちのすれ違い、現実にはよくある話だが、見ながら夫のディビッドにもっと
キャサリンを大事にしてやってくれと言いたくなった。
女性は配偶者からの思いやりとか愛情を必要としてるわけだし。勿論男性も同じだろうけど。
クロエの後半の変貌ぶりには驚かされたが、これも
本物の愛に飢えていた故か。
ただアメリカのサスペンス映画によくある残酷なシーンは控えめで、そのためか綺麗な映画だったという
印象が残っている。
ジュリアン・ムーアがなかなか演技派だし、アマンダ・セイフライドが艶やかで魅力的。確かにあんなに
魅力的な女性に言い寄られたら、断れる人は少ないだろう。