見せてあげよう。見たものを後悔するものを
2021年7月21日 22時34分
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総合評価:
2.0
スティーブン・キング原作というからには、やっぱり何だかんだ言っても見せてくれるんだろうという期待感は多くの人にある感情なのかもしれないです。しかしこの映画に関して言えばそれは過剰な期待を言わざるを得ない作品になってしまったと個人的には思います。
スティーブン・キング曰く「いままでで最高の表現ができた」と述懐しているが、果たしてどの描写が彼をそういう境地たらしめるに至ったのかが甚だ疑問だ。スタンドバイミーに幾分モチーフが似ているし、何だかどこかで見たような構図だなと感じることがしばしばでデジャヴ現象の喚起がこの映画のテーマだとしたら、してやられたと言って差し支えないだろう。
いや彼はこういうのがきっと好きなのだろう。
ダディッツが少年たちに不思議な能力を授けたりするあたりの設定やトナカイをはじめとした動物達の本能が危険を察知していく行動らへんはいい感じに不気味ですし、今まさにウィルスで世界パンデミックを予言しているような、感染しないために森を封鎖するあたりはリアルな世界とオーバーラップして妙な気分にさせられ、興味深く見れるのですが、巨大ミミズみたいなのが出てくるあたりからは単なるエイリアンものに早変わりし何とも中途半端な印象は払拭できなかった。
ジョンジーは一人二役をやって苦労したんだろうが、それにしてもモーガンフリーマンは随分と年をとったなぁといった印象を受けた。