泣かずに見られるのが難しい!傑作です
2020年8月13日 11時27分
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総合評価:
5.0
青空が素敵に描かれている映画で、大変記憶に残る映画です。脱獄囚のブッチは父親からたった一度だけもらった絵はがきを頼りに脱走、途中に子どもを人質に取って行動します。ところがブッチと子どもの間には、親子とも友情ともいえぬ絆が生まれ始めるのです。一方、そんなふたりを刑事はついに追い詰めます。刑事にはブッチが極悪人のようには見えませんが、周囲の人間は殺気立ちブッチを殺そうと銃を構えるのです。やがてブッチは逃亡をあきらめ、子どもを解放するのですがそこで悲劇が起こります……。
イーストウッド映画にはずれはありませんが、これは今までの彼の作品の中でも上位ランクに食い込む素晴らしい男の友情映画だと言えます。ブッチがケビン・コスナーで刑事がイーストウッドですから、役柄は反対なんじゃないかと思ったりしましたが、とんでもありません。スレた脱獄囚が子どもとのふれあいの中で、次第に自分の罪をあらためるようになるというストーリーは、泣かせるものがあります。
でも!泣くのはここではありません。もう本当に最後に、なんでそうなるの!という大事件が待ち構えています。男同士の友情は守られ、「完璧な世界」は作られるのです。このエンディングを置いたことで、これまでの道筋が全て「完璧なもの」になるのですから、イーストウッド監督は素晴らしい!と思えます。まさに男の映画です。