ロボットアニメの概念を超えた、シネマノワール的社会派SF
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年7月28日 21時23分
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総合評価:
5.0
88年公開の『逆襲のシャア』の続編にあたら本作。
ファーストから続いたアムロとシャアの最後の戦いを目の当たりにしたハサウェイが、彼らの思念を受け継ぎ、腐敗した地球連邦政府に反旗を翻す者、「マフティー」として立ち上がる中、謎の美女ギギと連邦軍大佐ケネスとの出会いを得て、己の行為が正しいのか、時に迷いながらも、新たな戦いを迎えた宇宙世紀の地球を閃光のごとく駆け抜ける。
ガンダムの生みの親、富野由悠季原作の小説を、実に30余年越しの初アニメ化した。
本作に登場する、他作品にはないマッシブさと視覚的迫力を有したモビルスーツの格好良い活躍も見どころの一つであるが、それ以上に、本作で描かれる世界における社会情勢と、そこで生きるハサウェイを含めた人々の考えや生き方、交流に特に焦点を当てた、ロボットアニメという以上に、社会派な人間ドラマとしての側面が色濃く出た、ある意味ガンダムらしい作品であった。
人の思想や社会の革新は、どうあるべきか、またどれだけの意味を持つのか。宇宙に進出した宇宙世紀において、人類と地球はどうあるべきか等、未来の、ましてフィクションの物語でありながら、現代の我々でも、何処か共感でき、深く考えさせられてしまう作品であった。
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