たくさんのキッズにトラウマを与えたホラー映画
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年8月14日 10時38分
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総合評価:
3.0
大人になれば「何故あれが怖かったんだろう」と思えるのですが、子どもの頃は特殊メイクで皮膚が腐ったゾンビが怖くてたまりませんでした。特にこの「バタリアン」は、キャッチコピーが「脳みそくれ!」なのです。幼心にトラウマになりました。
しかし映画自体はコメディホラーとしてそれなりに良く出来ています。謎のガスが漏れそのガスが「ゾンビ化」を促進するものであったため、ゾンビが街に登場してしまいます。そんなガスを作っていた会社の社長と社員は何とか事態を収拾しようと躍起になりますが。
ストーリーも必要ですが、見るべきところはビジュアルです。特にゾンビのビジュアルは当時かなりショックを受けました。昔はCGではなく、粘土や砂糖などを使って丁寧に臓物やリアルな死体を演出しており、テカリが違います。そんなドロドロの遺体が「脳みそくれー」と寄ってきたら、今でも怖いです。
独特のネーミングがあり、男ゾンビは「タールマン」、老婆のゾンビを「オバンバ」と呼んでいます。オバンバは下半身がなくズルズルとはい回りながら「脳みそ!脳みそ!」と連呼するので、衝撃的です。この時代のゾンビは動きは愚鈍で這いずりまわるタイプが多く、どちらも頑張ればきっと逃亡できるはずの相手なのに、何故か逃げようとしてロッカーに入ってしまうというお約束なシーンもありました。こういうところは他のゾンビ映画と比較すると楽しいと思います。
ラストは結構シビアな展開となります。コメディなのですが皮肉が効いていて個人的には面白く怖がることが出来ました。