誘拐は悪いことだが悪くなく見えてしまう
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月22日 10時52分
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総合評価:
4.0
子供に恵まれずに不遇な環境で暮らしている永作博美が赤ちゃんを誘拐し、自分の子供であるかのように育てていくというストーリーです。永作博美は愛情を持って子供を育てているのがヒシヒシと伝わってきます。ネグレストや幼児虐待をしている世の中の母親よりも遥かにまともに育てています。貧困や訳ありの母娘であることは周囲も気付いており、経済的には恵まれた環境ではないかもしれませんが、母娘が一生懸命、お互いを想いながら生活している姿は、このまま誘拐という犯罪がバレることなく時が過ぎてしまえば良いのにと、誘拐事件を解決すべきという正しい判断ができなくなるくらいに見事なストーリーかつ、永作博美の名演技で感動しました。最終的には田舎町でひっそりと暮らしていましたが、間の悪いことに疑いを持たれて誘拐事件の解決に繋がります。その際の永作博美のセリフが感動もので、涙腺が緩んでしまいました。この映画を通して家族とは何なのかということを考えさせられました。泣きたい気分の方にはお勧めします。