闇に隠された友情と赤き憎悪が織りなすニュータイプ神話。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月14日 23時23分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
ガンダムUCから1年後の世界を描いたこの作品。
UCで活躍した、ユニコーンとバンシィに続く3機目のフェネクスが
冒頭から登場し、その人智を超えた魅惑の力と不死鳥狩りの主軸となるナラティブガンダムの
戦闘から映画は始まります。
主人公ヨナのもどかしい葛藤とそれに対して、嫌悪ともとれるミシェルの態度。
しょっぱなかなにか意味深な感じで描かれます。一方煮え切らない連邦軍と
憎悪と愉快を合わせた奇妙奇怪なゾルタンとの交差する運命が描かれていくのですが、
どの陣営を切り取っても、もどかしくはがゆい感じがどことなく
実社会のどこかで体験したようなもどかしい感じと重なります。
それに対して純粋にも、未来を信じ、またあの時の後悔を取り戻したい気持ちが
すれ違いながらも徐々に物語は進み、当時の奇跡の子と言われた事実が明かされていきます。
ミシェルの決意とヨナの取り戻したい気持ち、そしていつまでも変わらないリタの声が
3人の友情を明らかにしていきます。
そこに水を差すようにけしかけてくるゾルタンも、人に利用され、
見下され、捨て駒のように扱われることの憎悪と怒りは、誰よりも人間らしく
また魅力的に感じました!!
この作品の魅力を一味も二味もぐっと支えた「影の立役者」、ぜひ注目してみてもらいたいですネ!
ほんのり参戦しているバナージの存在も嬉しいものがありました!
イメージワード
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