生きているということは、人の温もりを感じられるということ。
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月12日 05時19分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
生きていることはなにか。
愛する人を支えるということはなにか。
本当の愛情とはなにか。
本当に大切なものはなにか。
いろんなことを考えさせられる映画です。
ご老人のアルツハイマーという病気の悲しみや辛さ、恐ろしさを取り上げただけの作品ではない。
友人、家族への愛情が描かれている。
誰にでも将来起こりうることで、近い将来わたしの親もそうなってしまうかもしれない。
その時、私はどうやってその悲しみを受け止めつつ、親を養い支える度量はあるのかと思うと少し不安に感じた。
全く見ず知らずの他人だった友人のために、あの道を、選択した彼の心の強さと愛の深さに感動した。
こんな風に思える人は世の中にどれほどいるだろうか。
映像としてはシュールな仕上がりだが、心に響くものがあった。
見れば見るほど切なくなって悲しくて辛いのだけれど、どうしても最後まで見たくなった。
この作品を見て感じ方は人それぞれだし、正解はない。
わたしは最後に残るのは金でも地位でも、名誉でもなくて、人の温もりなんだと実感させられた作品だった。