雨の訪問者
雨の日のマルセイユ近くの町。夫の帰りを待つメリーは、赤い鞄を持った暴漢に襲われる。意識を失い、目を覚ましたメリーは男を殺してしまい、男の死体を海に投げ捨てる。翌日、友人の結婚式に参列した彼女は、見知らぬ男に「なぜ彼を殺した」と尋ねられ…。
この映画は、「太陽がいっぱい」の名匠ルネ・クレマン監督がチャールズ・ブロンソン主演で描いた、クールなタッチのサスペンス映画ですね。 この映画は、アラン・ドロンとチャールズ・ブロンソンの共演で話題となり、ブロンソンが共演者のドロンを食って、大ブレークのきっかけとなった「さらば友よ」の原作者で脚本も書いた、フランスの有名な推理小説家のセバスチャン・ジヤプリゾが、ブロンソンを大いに気に入り、彼のために脚本を書きあげ、「太陽がいっぱい」「パリは霧にぬれて」の名匠ルネ・クレマンが監督をした、ブロンソンのスター作りの基礎ともなった記念すべき作品ですね。 マルセイユに近い地中海に面した小さな避暑地。 ある雨の夜、夫の留守中に妻のメリー(マルレーヌ・ジョベール)は、ストッキングで覆面をした男に襲われますが、必死の反撃をして、逆に相手を猟銃で射殺して、その死体を崖から投げ捨ててしまいます。 そして、翌日、夫の友人の結婚式に出席したメリーは、ひげをはやした見知らぬ男から声をかけられます。 彼は軍の公金を横領して逃げた男を追っているアメリカの陸軍大佐ハリー・トップス(チャールズ・ブロンソン)と名乗り、不敵にもメリーに近づいて来るのです。 そして、彼女の知らない秘密を次々と暴いていくのです-----------。 「禁じられた遊び」で世界的な名声を確立したルネ・クレマン監督の、最も得意とするジャンルにサスペンス映画がありますが、代表作の「太陽がいっぱい」やこの映画などで見せるクールな緊張感溢れる映像と息詰まるサスペンスを、巧みな話術で盛り上げていく手法には、素晴らしいものがありますね。 自分をじわりじわりと追いつめて来る男に、いつしか心魅かれてしまう微妙でデリケートな女心。 サスペンス・ドラマの中にもメロドラマの要素を見事に融合させて、最後まで我々観る者を画面にくぎ付けにして、緊張感を持続させて引っ張っていく、ルネ・クレマン監督の演出のうまさに陶酔させられてしまいます。 ルネ・クレマン監督から特別に依頼された、フランシス・レイの哀歓ただよう、情緒たっぷりな、心の琴線を震わせるテーマ曲が、いつまでも脳裏に焼き付いて離れません。
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