青春のロマンを甘悲しくも、切なく謳い上げた傑作
2024年1月30日 16時57分
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総合評価:
5.0
ロベール・アンリコ監督の「冒険者たち」は、私がこよなく愛する映画の一本で、冒険アクションの形をとりながら、青春のロマンを甘悲しくも、切なく謳い上げた傑作で、主演のアラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラが最高に素晴らしく、また、レティシアに扮した、当時、新人の女優ジョアンナ・シムカスが、何とも言えず、瑞々しい新鮮さを出して、私を魅了したのです。
マヌー(アラン・ドロン)とローランド(リノ・ヴァンチュラ)は、仲の良い相棒で、いつも何か大きい事をやらかそうと夢見ている。
ある日、偶然、知り合ったレティシアに、二人は行為を抱いた。
やがて、三人は、アフリカの海底に眠っている財宝を探しに、冒険に出発するが、争いに巻き込まれて、レティシアは流れ弾に当たって死んでしまう。
深い悲しみのうちに二人は、彼女を美しい珊瑚礁の砂の中に葬るのだった。
やがて、ある孤島で、マヌーも殺され、ひとりぼっちになったローランドは、手榴弾で相手を皆殺しにしてしまう。
孤島に再び静寂が訪れた時、若者たちの死を悼むかのように、潮騒はいつまでも鳴りやまなかった--------。
男たちのレティシアに対する思慕の情、男同士の友情、そして何か大きなものを夢見る彼らの心情が、フランソワ・ド・ルーベの魅惑的な音楽にのって、美しく表現され、ロベール・アンリコ監督の最高傑作となったのです。