タップダンスを通した人間模様と圧巻のステージ
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年5月24日 16時54分
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総合評価:
4.0
怪我で引退を余儀なくされた元有名タップダンサー渡が、劇場最後のタップダンスショーの演出を引き受ける。
毎日酒に溺れていた渡とオーディションで選ばれたタップダンサー達が最高のショーを実現するために厳しい練習を重ねる。
水谷豊が演じる渡は天才的なタップダンサーで、オーディションからショー本番まで、かなり厳しく個性的な指導を行う。渡に憧れ集まったダンサー達は戸惑い反発し、ダンサー同士でいさかいが起こることもあった。皆がそれぞれに事情を抱えていて、様々な人間模様が描かれている。迎えたショー本番で舞台を見守る渡と、堂々とタップを披露する彼らの姿は感動的だった。
この作品のダンサー達もオーディションで選ばれており、後半のタップダンスショーは圧巻だった。華やかで力強く、多彩なストーリーが感じられた。これまでのタップダンスへのイメージが変わったし、舞台で見てみたいと思えるほど完成度が高く熱気に溢れていた。
渡とショーに関わる人達の人間模様や師弟関係が描かれた映画だが、それ以上にタップダンスの魅力を感じられる映画だと思う。