静かに淡々と・・・
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月18日 11時59分
役立ち度:0人
総合評価:
2.0
始まった時に、何だか映像が暗いなぁ・・観にくいし・・と思っていたら、帰宅した夫は「幽霊」だという設定にすぐに納得しました。ストーリー全体は、そんなに大きな盛り上がりはなく、静かに静かに「普通の日常」として、優介と瑞希の二人の旅が言葉少なめに進んでいきます。同じ様に「幽霊」となった人たちとも絡みながら、少し不思議な雰囲気を感じつつ、彼ら彼女らの人生を考えながら観ていけました。優介と瑞希とのゆったりとしたしゃべりと、言葉のない時間も多くそんな時はしっとりとした音楽が流れるので、ゆっくりと彼らの人生とか自分の人生などを考察しながら観られる映画だと思いました。
一番印象的だったのは、優介の不倫相手の朋子に合うシーンで、彼女の笑顔の裏のしたたかさが感じられ、幽霊のそれよりも現実の人間の方にゾッとしてしまいました。
こういった幽霊ものには主人公の早くに亡くなった両親が出てくる事もままありますし、大抵は感動したり切なくなったりもする事が多いのですが、瑞希の亡くなった父親が出てきたシーンはそんな感情が持てなかったのは少し残念でした。