父の遺作に隠された恐ろしい事実
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月28日 13時30分
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総合評価:
3.0
父マーロウが遺した「バイオリンソナタ」の謎を天才バイオリニストと評される娘ローズが解き明かしていくゴシックホラー。
悪魔を召喚するために作られたソナタ。
ローズが舞台に立ち、観客にまぎれて「闇の騎士団」の人間がソナタの演奏を満足気に待っている姿には恐怖を感じました。
バイオリンを持ったローズの目は既に人間のものではなく、ローズが洋館で楽譜を見つけチャールズが正気を失うまで夢中でソナタの謎を明かしていくところまで、全てマーロウは予測していたのではないかとさえ感じさせられます。
楽譜の完成に必要なものがローズ自身であることが最後に明かされますが、楽譜の謎がとても面白く作られていた点もローズ達に興味をひかせるためだったのではないかと思うとゾッとします。
フランスの田舎町にある古い洋館、館に響くバイオリンの音色、町の人の不気味な様子と、バイオリンソナタの楽譜に隠された恐ろしい事実が明らかになっていく様子がとてもマッチしていて、ホラー映画としても謎解きものとしても楽しめる映画でした。