映画ポップコーンの評価
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「猿の惑星・征服」は、1990年のアメリカが舞台。 人間たちが猿を奴隷のように扱い、成人し改名したシーザーが、反乱を起こすというもの。 1965年に実際に起きた黒人暴動を、猿に置き換えて描いている。 1970年代初頭の公民権運動の高まりの中、黒人の差別問題を映画にすることはタブーだった。 だが、SFである「猿の惑星」なら、黒人を猿に置き換えて見せることが出来る。 人間の奴隷にされたシーザーが、怒りを爆発させて革命を起こすこの映画は、アメリカの黒人の観客のカタルシスを得たのだ。 監督のJ・リー・トンプソンは、リアリティーにこだわり、後半は暴力と血にまみれた映像となる。 そのため、シリーズ中で一番ダークな作品になっていて、製作費があれば、もっと面白い映画になったかも知れないと思える映画だ。 脚本家ポール・デーンの、暴力が世の中を変えることは出来ない、権力がシフトしても、復讐の連鎖で暴力は終わりがないのだという主張が、一番反映された作品だと思う。
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