THE 有頂天ホテル
大晦日を迎えた「ホテルアバンティ」では、ホテルの威信がかかった年越しカウントダウンパーティーの準備で大忙し。そんな中でも副支配人の新堂平吉(役所広司)は、様々な問題に機転を利かせて対応するのだが……。
この映画を観たのは十年以上前なのだが、未だにその記憶は色褪せない。これは年末に是非見ていただきたい。きっとそれで楽しい正月を迎えられるはずだ。 ストーリーとしては部分部分で少々テンポが悪く感じるところもあるのだが、それも全体を通してみると緩急がついて上手くまとまっている。ところどころに散りばめられた伏線のおかげで、退屈に感じるシーンもほとんどなく最後まで楽しめる。ラストに向け伏線を回収しながら盛り上がっていく高揚感は素晴らしい。 キャスティングは三谷作品でよくみかけるメンツという印象だが、それぞれマッチした見事な配役だ。個人的には終盤で角野卓造が形態を破壊するシーンで腹がよじれるほど笑ったので、彼の熱演ぶりを是非見ていただきたい。 見た後になんとも晴れやかな気持ちになる、不思議な清涼感のある映画だ。憂鬱な気持ちの人や、日々の生活に疲れている人は是非一度観てみてほしい。
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