「ぼんやりとした雰囲気が美しい映画」マイ・ブルーベリー・ナイツ motikoさんの映画レビュー

マイ・ブルーベリー・ナイツ My Blueberry Nights

ぼんやりとした雰囲気が美しい映画

このレビューにはネタバレが含まれています

motiko

2021年2月28日 15時35分役立ち度：0人

総合評価： 5.0

失恋したら誰でも感傷的になるもので、ノラ・ジョーンズが演じるヒロインのエリザベスは、とあるオーナーが営業しているカフェの売れ残ったブルーベリーパイをなぜだか自分自身と重ね合わせてしまい、惨めな気持ちになります。ヒロインはオーナーと知り合ってから、一人で恋人と別れた失恋の痛みを癒すために旅に出るのですが、そこで出会う人達もすべてが幸せな人ばかりではなく、それぞれ複雑な問題や悩みを抱えています。傷ついた経験をしながらも、そういった多くの人と出会い、成長する女性の姿を描いた作品です。
この作品は、ジャズミュージシャンであるノラ・ジョーンズ自身の携わった曲が見事に映画とマッチしていて、かなり幻想的な雰囲気を醸し出している作品です。色彩というかすごく綺麗な映画なので、ぜひ見てほしいです。また不思議とこの映画は最初に出てきたブルーベリーパイの事を忘れさせないような気がします。少し古いような感じもしますが、個人的には素敵な作品だと思います。