潜水服は蝶の夢を見る
昏睡(こんすい)状態から目覚めたものの、左目のまぶた以外を動かすことができないエル誌編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)。意識ははっきりしているにもかかわらず言葉を発することができない彼に、言語療法士のアンリエット(マリ=ジョゼ・クローズ)はまばたきでコミュニケーションを取る方法を教える。
勤め先は世界的なファッション雑誌でポストは編集長、仕事を終えて家に帰れば美しい妻と可愛らしい3人の子ども。誰しもが羨むような人生を送っていたジャン=ドミニク・ボビーが、愛車のジャガーに乗って颯爽と登場します。突如として画面にスローモーションがかかっていき、目の前の風景の輪郭がボンヤリと歪んでいく演出が秀逸でした。この瞬間から映画を観ている自分自身がドミニクになり、手足の自由を奪われたかのような不思議な感覚に陥ってしまうでしょう。 映画の序盤で周囲の人たちに「死にたい」と意思表示をしていたドミニクと、言語訓練のプロフェッショナル・アンリエットとの出会いがドラマチックです。イエスの場合は左目で合図を1回、ノーの場合は2回、自伝の完成までに要した瞬きの回数は20万回。気が遠くなるような作業の繰り返しには、医師や看護師だけでなく家族のサポートが欠かせません。 手足を自由に動かすことが出来ないもどかしさを、「潜水服を着ているように重い」という例えが絶妙です。生きる希望を少しずつ取り戻して、蝶のように羽ばたくドミニクにエールを送ってあげてください。
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