1よりもしっかりと練られた構成
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月20日 16時48分
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総合評価:
4.0
スタンドバイミー1では、原作にあった物語をそのまま3Dにした映画でしたが、今回の良かった点は原作にあった話を全てひとまとめにして一つの長編のストーリーにしてあったこと。伏線がすごく、ドラえもんのアニメ映画にありがちな過去と未来のすり合わせが取り入れられていてまさしくドラえもんのストーリーだなと感じました。ただ、物語がひとまとまりにされていることによって感動が薄れている部分もあるように思います。例えばおばあちゃんの話。原作ではおばあちゃんに会いに行って、小学生ののび太の姿を見せるのがメインのお話だったのが、映画では序盤におばあちゃんと出会うシーンを持ってきて、その解決を一番最後にしたことが印象が薄れた原因かなと思います。おばあちゃんにしずかちゃんの姿を見せなくちゃという気持ちで未来へ行きますが、他の事件を解決するストーリーが真ん中のほとんどを占めています。おばあちゃのお願いが後回しになったせいで、のび太を探す事件が解決して良かったねとなっているところにようやくおばあちゃんのお願いを解決できるので、あ、そういえばそうだったなとなってしまって一つ一つのストーリーに注目できなかったのが少し残念な点だったかなと思います。無理にひとまとまりにしなくても良かったのかもしれません。ただ、全く違うストーリーをひとつに繋げて伏線回収までするような練られた構成をされているところはとても素晴らしく、見応えのある映画だったと思います。3Dだからこその立体的な構図も多く使われていて、特徴をいかせている映画だなと感じました。