正義とは何か、愛とは何か、考えさせられる
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月30日 21時52分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
エンドロール、森山直太朗さんの歌声を聞きながら、ぼーっとして、なかなか動くことができませんでした。考えさせられる作品でした。何が正しかったんだろうか、全ての殺人が罰せられるのはわかっているけれど、本当の優しさのある人がどうして救われないのだろうかと。涙が止まりませんでした。
寺尾聰さんの演技がまた涙を誘います。なかなか本当の理由を話さない梶。その真実が明らかになったときの切なさといったらありません。
苦しくなりました。
もし自分が梶の立場ならどうするだろうか。
梶のとった行動は、妻へのこれ以上ない愛情表現だったのではないだろうか。そして、逆に、妻はどう思っているのだろうか。
そして、樹木希林さんの存在はなくてはならないものでした。人は心の中では何を考えているか分かりません。誰だって自分がかわいいのです。世間とはそういうものだと思いました。
ラスト、高橋一生さんが演じる青年が、梶に言葉を送ろうとするシーンが忘れられません。
胸が締め付けられる作品ですが、暗いだけではない、強いメッセージのあるあたたかい作品です。
ぜひ一度観てみては?