夢を抱いた者たちが描く2段構えの物語
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月17日 18時31分
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総合評価:
5.0
かつて、ボクシング世界チャンピオンを育てたトレーナーのフランキー。しかし彼の度重なる指導に嫌気が差した練習生が他のジムへ移籍してしまう所から物語が始まる。
その練習生にはタイトルマッチも控えていた分ショックを受けるフランキー。その時、ひょんなことから自分を弟子にして欲しいと訪ねた女性マギーと出会う。
最初は、女性にボクシングを教えるのは危険でプライドが許さないと考える彼に断られるが、マギーは持ち前の性格と根気で意地でも弟子になろうとする。
【あなたに教われば必ずチャンピオンになれる】とまっすぐな瞳を向ける彼女と同僚トレーナーのスクラップの説得に負けたフランキーは、仕方なく練習生として受け入れることに。
口だけで逃げ出すだろうと考え、男と変わらない練習量を科すフランキーだが、マギーは文句を言わずこなしていく。〔彼女がチャンピオンにならねばならない理由について物語中盤で明らかになる〕そして最終的にはデビュー戦をKO勝利という大金星を収める。
そこから破竹の勢いでKOを重ねて、ついには【モ.クシュラ】というリングネームがつく程までに成長していく。
ここまでは少年マンガでよく見るスポ根要素が散りばめられています。しかし、そう単純に進ませないのが監督兼任のクリント.イーストウッドの持ち味なんです。
さらに劇中に登場する神父との問答で、自分が選ぶ選択が本当に正しいのかフランキーが悩む下りがあります。
その後のラストシーンで彼の哀愁漂う演技は思わず涙を誘ってしまいます。
ここから先は、ぜひ手に取って見てみて下さい。
イメージワード
- ・悲しい
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