障害者の辛さだけを前面に押し出していないところが良いと思いました
2020年9月11日 10時59分
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総合評価:
4.0
主人公のオギーは生まれつきの疾患により顔が変形している。
幼い頃から手術や入退院を繰り返していたが、容体が落ち着き学校へ通い始める。
しかし、周りの生徒とは明らかに違う容姿が原因で周囲から虐められてしまう。
ショックを受けて落ち込むオギー。そんな彼をいつも家族が温かく支えてくれたおかげで、彼は何とか学校へ通い続けることができた。
次第に彼に関心を示し始める生徒が一人、二人と増えていき、彼は明るい学校生活を送れるようになる。
あらすじはこんな感じです。
この映画の見どころは、人と人との交流を丁寧に描いているところだと私は思いました。
基本的にオギーを中心に話が進められいくのだけれども、オギーの姉や、姉の友人、オギーの友人等、主人公以外の脇役にもスポットを当て、それぞれの視点でストーリーを追う展開となっているので、作品に深みが出る。
このような障害者が主人公の作品って、どうしても主人公の辛さや大変さが前面に出てしまっていて、他の登場人物達の心情は置いてけぼりになりがちだけど、上記の演出によってそれを回避しているのが巧いなと思います。
障害者に限らず病人等もそうかもしれないけれど、一番辛いのは本人だと頭では分かっていても、その身近にいる人だって辛い思いをすることはある。だけど表立って弱音を吐けない独特の苦しさも背負っているんですよね。
また、主人公の姉とその友人が年ごろになりギクシャクした関係になってしまうのだけど、そんな「障害」という点とは無関係なシーンも、この作品にリアルさを与えていて良かったです。
オギーの母が彼に対して言った「顔は過去を示す地図、心は未来を示す地図」という言葉が心に残りました。
他にもさり気ない名言がこの映画には散りばめられています。
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