ギャスパーノエが初めての方におすすめ!
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月20日 17時36分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
問題作を次々と作り出す奇才ギャスパーノエの新作です。
今まで彼の作品を観たことがない人にとっても、時間が51分と短く、ストーリーもシンプルで誰でも楽しめるものなので、お勧めしやすいです。この作品か、前作の「CLIMAX クライマックス」が観やすいものになってます。
まず注意点として上映前にもテロップが出ますが、光の点滅で体調を悪くしやすい方は、配信やDVD(明るい部屋)で観ることを推奨します。私も鑑賞時に2回ほど意識が飛びそうになりました。
この作品で感じたことは、監督の作家性についてです。
この作品は映画を撮影しようとする女優上がりの監督が作家性の担保のためスタッフを掻き乱し、作家性の強い他のスタッフややる気のないスタッフに自分もかき回されてしまい、現場が壊れていくと言うお話ですが、これはおそらくギャスパーノエ監督自身の経験などが反映されたものだと思います。
映画の冒頭に著名な映画監督の言葉が出てきますが、その言葉を借りて、作家性を保って作品を作ることの大変さを伝えています。
また、この監督の作品は観客に喧嘩をふっかけるような表現をしていますが、彼に振り回されていく人のことも客観的な目で捉えることができていると思いました。
イメージワード
- ・笑える
- ・不気味
- ・恐怖
- ・不思議
- ・知的
- ・コミカル
- ・パニック