一つの映像作品としては良いが…
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月4日 22時31分
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総合評価:
4.0
漫画もアニメも全て見終わった後に鑑賞した。
今回の実写版の感想を一言でいうと、「漫画とは別物の、ある一つの映像作品として見るならば素晴らしい。」
というのも、私のような漫画勢からすると、ツッコミどころが多い部分が多々あるからだ。最も気になった点をを挙げるならば、それはストーリーについてだ。
主人公(花垣)は元恋人(橘)の命を救うためにタイムリープを繰り返し、命をかけながらも様々な障害を乗り越えていくのだが、映画ではその流れがあまりに浅はかで、端折りすぎているのである。見終わった感想は、「スムーズに終わったな」というものでした。そのおかげで、のちのキーマンとなってくるキサキや半間といった人物が、映画では「なんか悪そうな人がいるな」くらいの印象になっていました。続編をするにしてもしないにしても成り立つよう作った(気がする)作品なので、このような筋書きは致し方ないのだろうと思うけれど、どこか物足りなく、不十分だなと感じた。
このように、漫画の流れを抑え、期待しすぎるとどうしても足りない部分が目立ってきてしまう。よって、漫画とは別物の「東京リベンジャーズ」として鑑賞することをお勧めする。
しかし、配役や映像などに関しては個人的に、面白みがあると感じた。漫画のイメージを壊さず、だからといって漫画に全てを寄せるような配役ではない。ほとんど全てのキャストが「ハマり役」だと感じた。(年齢設定が高校生になってしまっているのも、もうこれは映画化に関しては致し方ない…!)
映像部分も、グロデスクな雰囲気も詳細に表現されており、非常に満足できるものとなった。
結果、全体的に見れば完成度が高く、面白いと感じた。