人生の中のモヤモヤ
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月25日 08時40分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
最初っからずっと暗めの感じで内容も出来事だけで言えば救いのない話。ただその中の人の心の葛藤がリアルで自身の体験に繋がっていきしっかり生きなきゃって最後は思える作品で見て良かったと思いました。
以下ネタバレ含みます。
まずはじめに中学生が交通事故でなくなるところからですが、その子は終始表情が暗くイジメを連想させますがそんな話で終わらずただただ自己表現が下手なだけだったことに気付かされます。その父親も傍若無人で人の話も聞かないところから始まるのですが途中で他に娘を無くした親の言葉から自分を見直すきっかけを得ます。だからって大きく変わる訳でもないのですが、言葉の微妙な変化が感じ取れてすごいです。中学生の交通事故のきっかけになってしまったスーパーの店長は1番救いがない状況です。マスコミ、被害者の父親、正義を振りかざす同僚に振り回され、結果いいことは何も起きずですが1点中学生に対しての行動で不明点がありその事実次第で店長の評価が変わるのですがそれを明かさないあたりもリアルだなと。現実も本当のことがわかる方が少ないですし。
他の面々も誰が正しいと言うことでもなくやっぱり終始モヤモヤするのですが、被害者の父親のセリフ「みんなどうやって折り合いつけるのかな」がこの映画の1番のメッセージかなと思いました。