十戒（1956）の豆知識・失敗談

豆知識・トリビア
ハリウッドの都市伝説によると、モーゼがホレブ山から十戒を刻んだ2枚の石板を持って降りてくる前の騒然としたシーンの撮影中、プロデューサー兼監督のセシル・B・デミルは、はしごの上に乗って、数百人のエキストラにメガホンでいつものように長々と指示を出していたといいます。数分間、エキストラに指示を出し続けた後、デミルは一人の若い女性のエキストラが隣に立っている別の女性に話しかけているのに気を取られました。デミルは話を中断して、皆の注意をその若い女性に向けました。「聞いてくれ。映画の歴史を作っている最中に、監督からの指示を聞くことよりも、友人との会話の方が重要であるような若い女性がいる。この若い女性は、私たちを啓発してくれるかもしれないぞ。このショットを撮るまで待てないほど重要なこととは、一体何なのかを教えてくれないか」。少し戸惑ったあと、女性は「私は今、この友人と『あのハゲ頭のオヤジはいつランチ休憩にしてくれるんだろう』と話していたんです」と大胆に告白しました。驚いたデミルは、しばらくその女性を見つめ、立ち止まった後、メガホンを持ち上げて「ランチ！」と叫んだとのことです。