後味の悪い映画が好きな方にはオススメできる作品
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月8日 01時42分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
バンコク国際映画祭で上映中止になった作品です。
舞台はタイで江口洋介さん演じる記者は、子供の違法心臓移植手術について調べていますが、提供する側つまりタイの子供は貧しい為に家族に売られた子供たちです。売春宿で働かされる子もいれば、条件が合えば臓器を取り出す手術で殺されるということを知ることになります。
宮崎あおいさん演じるNGO職員は、小学校に来なくなった子供の行方を捜しますが手掛かりはつかめないまま。記者とNGO職員という立場から日本の子供へ心臓を移植する為にタイでは殺される子供がいるという問題にどんな行動をするのか、というところが見所です。
売春をさせられる少年少女たちは、お金で買われますが自分たちが貰えるわけではありません。反社会的な組織が子供たちを売り物として扱い、エイズや病気で使い物にならなくなった子供は袋に入れられゴミと一緒に捨てられるのです。記者、NGO職員、反社会的な組織がどう関わり戦うのかそれとも裏切るのか、裏切られるのか。
ラストは衝撃を受ける展開です。後味の悪い終わり方ですが、いろいろと考えさせられる作品であるのは間違いありません。
子供たちの表情も演技とは思えないリアルさがあるので注目してもらいたい部分です。