現実に立ち向かっていけ!あなたはそのままで生きていける
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年6月20日 15時49分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
お洒落な広告、可愛い女性、フランスが舞台ということで、女性に圧倒的な支持を得た映画です。しかし!男女を問わず見てほしい一本と言えます。
ジャン・ピエール・ジュネ監督の悪趣味さが所々に伺え(アメリの両親の不幸、勤務している男女の恋愛のこじれ等)皮肉な笑いも思わずこぼれてしまう作品です。
加えて、アメリという主人公の女性は「他人が苦手」。こういうタイプは近頃とても多いのではないでしょうか。
彼女はとある男性と出会い、その男性を知りたいあまりに不可思議なワナを仕掛けたり、謎の手紙を出して気を引こうとします。その努力のほうが、直接話すより大変なんじゃないかと言うくらい頑張るところは可愛いのですが、ここまで神経質だと生きていきにくさ満点です。
しかもようやく彼に気づいてもらえたら、「知りません」と言ってしまう始末。彼女は現実があまりにも怖いので、不幸も幸せも受け入れることを拒否してしまっています。
ますます自分の中に引きこもる彼女の姿は、まさに観客自身といえるでしょう。
彼女はどんな方法で、現実と立ち向かっていったのか。ぜひそれは、作品で確認してください。単なる「お洒落」映画ではありません。
イメージワード
- ・笑える
- ・泣ける
- ・絶望的
- ・勇敢
- ・切ない
- ・かわいい
- ・ロマンチック