観てもいいけど…
2020年9月9日 21時00分
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総合評価:
2.0
よく見た後に気が滅入る映画ってたまに出くわす時があると思いますが、この「レクイエム・フォー・ドリーム」は、その中でもかなりキツい映画だと思います。たしかイギリスの雑誌で見たら落ち込む映画の一位になった経歴があります。それくらいもうどうにもこうにも救いがありません。監督は「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキー。物語はドラッグに溺れた4人の末路をスタイリッシュな映像で描いています。
…こうして文章を書いてる時も何だか気が滅入ってしまいますが、何と言っても主演の一人、エレン・バースティンのど迫力の悲惨さが印象に残ります。惜しくも逃してしまいましたが、この演技でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。他にも当時アイドル的な扱いだったジェニファー・コネリーも、どうしようもなく悲惨な落ちっぷりに気が滅入ってしまいます。
音楽を演奏しているのが、現代音楽では定評のある弦楽四重奏、クロノスカルテット。神経を逆撫でするミニマルな感じが、この作品に合っています。万人に積極的に薦める映画ではありませんが、ストーリーとしては比較的分かりやすいので興味があったらどうぞ。ただし見終わった後、一抹のネガティブな感情は残ります。