暴力的でスタイリッシュ
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年7月23日 08時43分
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総合評価:
5.0
チャック・パラヌークによる同名小説の映画化。
原作も素晴らしいけれども、数々の省略や変更点を含めて、非常にうまく映像化しています。
現代の希薄な人間関係やシステマティックに効率化した社会の中で、
社畜として不眠症の生活に悩む主人公と、
偶然出会った破天荒なタイラー・ダーデン。
二人は「男の生き方」を追及するために殴り合い集団「ファイトクラブ」を作る。
20年ほど前の映画ですが、全く色あせないのは、テーマが普遍的なものだからでしょうか。
単なるブラッド・ピットの格好良さだけでなく、
スタイリッシュな映像美や緻密な脚本により最初から最後まで画面から目が離せません。
主演のエドワード・ノートンは本作では気弱で頼りない青年だけれども、「アメリカンヒストリーX」では暴力的でマッチョなネオナチを演じています。
二つの作品で彼の演技を比べてみるのも面白いでしょう!
また、ブラッド演じるタイラーは、実は登場前にサブリミナルや画面の端に何度も登場しています。
一度見終わった後どこに出ていたか数えてみるのも面白いでしょう。
何度見ても監督の仕掛けやこだわりが発見できる楽しい映画です。
ただ、テーマが「男性の生き方を男性が自ら見直す」というところにあるので、女性はストーリーの面白さ以外はあまりピンと来ないだろうな、と思います。
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