凄く評価の難しい映画
2021年1月28日 20時01分
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総合評価:
4.0
「我々は敵ではなく友人である。一時の激情に溺れて敵になるな!愛情の絆を断ち切るな!仲良き時代の記憶を手繰り寄せれば良き友になれる日は再び巡ってくる。」
私はこのセリフにメッチャ感動しましたし、考えさせられました。もうストーリーの中でこのセリフに出会えただけで、この映画を見た価値があったと思っています。
とは言えストーリーも中々に考えさせられる社会派の硬派な作品でした。日本では問題にならない人種問題はアメリカの歴史を見れば人々の中にある大きなテーマであることが伺える映画です。
舞台も刑務所という特殊なのもありますが、肌の色だけで人が人とも思わなくなるという、何とも悲しいというより嘆かわしいというよりやるせないような何とも評価ができない映画になったのは普段我々が人種問題に大きく直面する機会がないからではないかと思います。主演のエドワードノートンも出所した時の葛藤のシーンを見ているだけでこちらもアンニュイな気分になってしまいます。
この映画といい「クラッシュ」といいアメリカの人種差別問題の暗渠を覗き込むような気分になったり、いつも評価が正しくできないのは私だけなのでしょうか?