怖いけど懐かしい、子供たちの成長の物語
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年9月2日 22時57分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
子供ながらにトラウマになりました。
もともと怖いものが苦手なのですが、それでも観たくなってしまうのが小学生というもの。
初めて観たときは、のっぺらぼうのお母さんや、人体模型の怖さに一時期一人でトイレに行けなくなってしまうほどでした。
しかし、ある程度大人になってから見返してみると、良質なジュブナイル映画だな、と違う視点で楽しめるようになりました。
作中の子供たちのけなげさ、微笑ましい友情にほのかな恋心。
主人公・良とヒロインの繭子の関係には、憧れを抱きました。
すべてに懐かしさを感じて、子供頃に恐怖で流した涙とは意味の違う涙がこぼれてきそうです。
ですが、やはり怖いものは怖いです。鏡の世界に引きずり込まれてしまう、という展開は、今でもゾッとします。すべてが逆さまになった不気味な世界から脱出を試みる彼らの姿はいつ観てもハラハラしました。
また、塾の先生が人体模型となって追いかけてくるシーンはとにかく怖くて、しばらく忘れられなかったです。今観ても顔を背けたくなります。
「悪霊」とされていたタイチが実は心優しい少年で、最後に運動会をやるシーンがあたたかくも切ないです。タイチの嬉しそうな表情がとても印象に残っています。
今の子供たちにはちょっと古く感じられるかもしれませんが、それでもおすすめしたいです。また、思い出に浸りたい大人の方々にも観てもらいたい作品です。
イメージワード
- ・楽しい
- ・悲しい
- ・不気味
- ・恐怖
- ・不思議
- ・切ない
- ・パニック