俳優さんたちの演技はすごいと思う
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年9月16日 18時31分
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総合評価:
2.0
この映画は何と表現したらいいか、本当にもったいない映画だと思います。製作費もたくさんかけているだろうし、設定も悪くない。さらに、俳優さんの演技もすごいのに、なぜか面白くない。
これは多分演出の問題だと思います。
揮発性の物質は実は無機物ではなくて有機物で、人間を乗っ取ってしまうという設定で、乗っ取られる過程で精神障害が出たり、襲いかかってきたりするようになるということをオーディエンスにわからせるために、精神異常状態を強調しすぎたのではないかと思います。感染したと思った妊娠中の医師が自分で自分の子を堕胎させるという設定や、はじめのロッカーで時間が盗まれているという下りなど、本編とは関わりが低いところに種を撒くことで、シナリオが入りづらくなっているのではないかと思いました。
一体何が言いたかったのかも全くわからず、パニック宇宙映画を作りたかっただけなのかなぁとモヤモヤするばかりでした。最後無事地球に帰れますが、そのシーンも有機物宇宙人が人間を幾分理解して仲間してくれて、しかも体も治してくれたという設定ですが、話の筋としてこじつけられているようにも思いました。正直お勧めはしないです。