真田広之主演の東映が協力した香港カンフー・アクション映画
2024年2月8日 10時58分
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総合評価:
3.0
この「龍の忍者」は、東映が協力した香港カンフー・アクション映画で、まず東映スタイルの忍者群の活躍場面が紹介されてから、舞台は中国へ。
隠棲する元伊賀流の忍者・田中浩を慕う、若者コナン・リーが、ユーモラスにカンフーの腕前を発揮するが、田中を父の仇と思い、日本から探しに来た真田広之が現われ、若い二人の対決となり、これに真田の恋人・津島要がちらりと絡む。
監督はユアン・ケイという人物だが、展開のテンポの速さや、場面処理の歯切れの良さは、従来の香港映画とはだいぶ違う。
東映側が相当、手伝っているのがうかがわれる。
真田が田中を襲う場面など、とても香港映画とは思えないタッチだ。
だが、お話そのものは散漫で、なんだかはっきりしないところもあるが、やがて、田中は自分が父の仇ではないことを真田にわからせ、リーと仲良くするように言い残して自殺する。
その光景を見て、真田が田中を殺したものと勘違いしたリーは、真田に決闘を挑み、五重塔のてっぺんで丁々発止と渡り合う。
ここは香港映画らしい、延々と続く、いつもの長丁場だが、さんざん闘ったあげく、二人が和解したところへ、邪教を操る男の一味が現われ、インスタントの祭壇を組み立て、二人に挑戦する。
ブルース・リー(李小龍)の凄味のあるアクションから、ジャッキー・チェン(成龍)のユーモラスなアクションへと、この映画の製作当時、カンフー映画の流れは移っていて、この映画もユーモラスな趣向が主体で、中国の妖術が、日本の刀には通じない、というお笑いもある。
この敵の親玉がやたらと強く、さすがの二人もたじたじになるが、いくら強くても、久米の仙人みたいにお色気には弱いと知り、津島要のお色気攻撃で、骨抜きになったところを、KOするというのがオチになっている。
それにしても、若き日の真田広之の、JACで鍛えた、キレキレのカンフー・アクションは、今観ても凄いの一言に尽きる程、素晴らしい。