終始降り続ける雨に象徴される陰鬱さ
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月29日 19時07分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
それほど親しくない人に、好きな映画は『セブン』
・・・と言ってしまうと、人間性を疑われてしまいそうなのであまり大きな声では言えませんが、私が今まで観た映画の中で10本の指に入る名作だと思っています。
あそこまで救いが無く、全編を通して陰鬱な雰囲気を醸し出し続けられる映画はそうそう無い。
最初映画館で観た時には、エンドロールが終わってもなかなか立ち上がることができませんでした。
冒頭から最後までしとしとと暗い雨が降り続き、終始暗い画面。それだけでももうこの映画の救いの無さを物語っているようです。
その惨たらしさはもう、ここまでやるか、というほどの徹底ぶり。
ケビンスペイシーのにやけ面にどこまでも神経を逆なでされ、最後は脱力状態まで追い込まれます。
そして今振り返ってみると、そうそうたる顔ぶれの出演者達。
ブラピ全盛期にはほぼ無関心だった私ですが、この時のブラピは本当にカッコ良かった。特にラストシーンでの葛藤ぶりの上手なことと言ったら。
当時は無名だったグウィネス・パルトローの儚げな演技もまた、あの映画をさらに痛ましいものにしています。
でもやはり一番は、大御所モーガン・フリーマン。
彼がいなかったらこの映画の魅力は半減していたに違いない。
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