クセになる救いのないラスト
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月5日 15時34分
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総合評価:
5.0
キリスト教の七つの大罪を模した連続殺人事件が起こり、定年退職間近のモーガン・フリーマン演じるベテラン刑事ウィリアムと血気盛んなブラット・ピット演じる新人刑事デビットがコンビを組んで事件を解決しようと挑みます。
終始雨が続く映像と連続殺人事件ということで陰鬱な雰囲気が続きますが、さすがデヴィッド・フィンチャー監督の手腕で全く退屈させません。話は突然展開し、真犯人がサラッと自首してきてからは怒涛の展開です。ラストのまぶしいくらいの晴天が非常に印象的でした。救いのないラストは茫然としてしまいます。モーガン・フリーマンが渋い深みのある刑事を演じる一方でブラット・ピットが若くて短気な刑事を演じており、ラストの短絡的なデビットの行動をより印象付けています。ケヴィン・スペイシーの何を考えているかわからない演技も恐怖感をあおられて素晴らしい怪演です。ケヴィン・スペイシーが出演するとは知らず、登場したときは思わずテンションが上がりました。