ベルファストの豆知識・失敗談

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  ベルファスト

  2022年3月25日 上映 / イギリス / 98分

  3.8/5.0

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  北アイルランド・ベルファストに暮らす9歳の少年バディ(ジュード・ヒル)は、仲の良い家族と友人たちに囲まれ、映画や音楽を楽しむ幸せな日々を過ごしていた。しかし1969年8月15日、プロテスタントの武装集団がカトリック住民を攻撃したことで、彼の穏やかな日常は一変。住民同士が顔なじみで一つの家族のようだったベルファストの街は、この暴動を境に分断されてしまう。住民の間の対立が激化し、暴力と隣り合わせの日々を送る中、バディの家族は故郷を離れるべきか否か苦悩する。

豆知識・トリビア

• 豆知識・トリビア
  この映画は、ケネス・ブラナーの子供時代の実話に基づいています。
• 豆知識・トリビア
  ケネス・ブラナーは、自然な瞬間をとらえるために、ジュード・ヒル（バディ）がリハーサルだと思っているシーンで、しばしばこっそりとカメラを回していました。やがてジュードは何が起きているのか疑い始めたので、スタッフはカメラが回っていることを示す赤いランプをテープで覆いました。完成した映画の多くのシーンは、この「リハーサル」だったのです。
• 豆知識・トリビア
  あるシーンで、バディは「マイティ・ソー」の漫画を読んでいます。 映画の脚本家兼監督であるケネス・ブラナーは、以前にこの漫画の最初の映画版である「マイティ・ソー」（2011年）を監督していました。
• 豆知識・トリビア
  脚本・監督のケネス・ブラナー、ジェイミー・ドーナン（父さん）、キアラン・ハインズ（じいちゃん）、ジョシー・ウォーカー（バイオレット叔母さん）など、作品に関わる多くのメンバーが実際にベルファストで生まれました。
• 豆知識・トリビア
  これは、ケネス・ブラナーとジュディ・デンチの6度目のコラボレーションです。
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  キアラン・ハインズ（「ポップ」）も70年代半ばに「トラブル」から逃れるためにベルファストを離れ、イギリスへ向かいましたが、「ポップ」とは異なり、カトリック教徒でした。
• 豆知識・トリビア
  ケネス・ブラナーは、友人である俳優のジョン・セッションズの勧めで脚本を書きました。この作品は、2020年11月に他界したセッションズの最後の映画出演作となりました。
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  サウンドトラックには、ベルファスト出身のヴァン・モリソンの曲が10曲以上収録されています。
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  キアラン・ハインズとケネス・ブラナーは、ベルファストを出て王立演劇学院（RADA）に入学し、わずか1.5kmの距離で育ちましたが、数年違いで一度も会ったことがありません。
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  英国人女優ジュディ・デンチは、母がダブリン出身で、第二次世界大戦後、ジュディが10歳の時にイギリスから移住してきたというアイルランドに強いルーツを持っています。彼女の親戚の多くは現在もダブリンとアイルランド西部に住んでおり、映画で描かれた「トラブル」の時代を生きてきました。
• 豆知識・トリビア
  ケネス・ブラナーにとっては、低予算とCOVID-19の撮影スケジュールのため、本作が2作目のデジタル撮影作品となります。1作目は『シェイクスピアの庭』（2018）で、それ以外のプロジェクトはすべて35mmまたは65mmのフィルム・ストックで撮影されています。また、室内のシーンも含め、ほぼ利用可能な光だけで撮影されています（つまり人工的なライティングは使われていません）。
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  2021年9月に一般公開されたばかりのアカデミー映画博物館でロサンゼルス・プレミアを開催した最初の作品のひとつです。
• 豆知識・トリビア
  バディがもらうクリスマスプレゼントのひとつに、エルキュール・ポアロが登場するアガサ・クリスティの「ハロウィーン・パーティー」があります。ケネス・ブラナーはこれまで『オリエント急行殺人事件』（2017）、『ナイルに死す』（2022）でポアロ役を監督・主演しています。
• 豆知識・トリビア
  1969年8月16日、バディとウィルはテレビで『スター・トレック』（1966年）のオープニング・クレジットを見ます。該当するエピソードは、この日BBC Oneで午後5時15分から放映された『スタートレック／明日は我が身』（1967年）だったでしょう。
• 豆知識・トリビア
  ケネス・ブラナーにとっては、『魔笛』（2006年）以来の脚本家としての作品となります。
• 豆知識・トリビア
  デイム・ジュディ・デンチが「チキ・チキ・バン・バン」を観に映画館を訪れるシーンがあります。ジェームズ・ボンドの作家イアン・フレミングが執筆した古典的な作品です。デンチは『ゴールデンアイ』から『スカイフォール』まで、スパイのチーフであるMを演じました。
• 豆知識・トリビア
  ジュード・ヒルの長編映画デビュー作。「新人」とクレジットされています。
• 豆知識・トリビア
  バディの住む通りは、実はハンプシャー州の使われなくなった飛行場を利用して作られた映画のセットだったのです。撮影予定期間中、イギリスの主要スタジオはすべて他のプロジェクトで忙しく、ケネス・ブラナー監督は代替の撮影場所を探すことを余儀なくされました。
• 豆知識・トリビア
  バディのクリスマスプレゼントは、サンダーバード1号と『サンダーバード』（1965年）の国際救助隊のコスチューム。
• 豆知識・トリビア
  上映された映画 『七人の愚連隊』（1964年）、バディが映画館で観るのを楽しみにしていた映画ではなかったかもしれませんが（代わりに『紀元前100万年』を観ています）『リバティ・バランスを撃った男』（1962年）（テレビで上映）、『紀元前100万年』（1966年）（映画館でカラー）『真昼の決闘』『真昼のバラード』（Do not forsake me, o my darlin）というテーマ曲が、通りのシーンで使用されています。『失はれた地平線』（1937）、おばあちゃんがバディに映画館で観たときの話をします。『チキ・チキ・バン・バン』（1968年）（カラーで映画館で）。
• 豆知識・トリビア
  ジェイミー・ドーナン、コリン・モーガンはテレビシリーズ「ザ・フォール」（2013年）で共演。
• 豆知識・トリビア
  ビリー・クラントンとマクローリーは、1881年10月26日にアリゾナ州トゥームストーンで起きた「O.K.コラルでの銃撃戦」に参加した無法者のカウボーイ、ビリー・クラントン、トムとフランクのマクローリー兄弟から命名されました。この銃撃戦では3人とも死亡しました。
• 豆知識・トリビア
  ロス・オドネランの映画デビュー作。

失敗談・うっかりミス

• 失敗談・うっかりミス
  約33分、冥王星が省略された太陽系の図が映し出されます。冥王星は1969年には惑星とみなされており、当時はこのような図に含まれていたはずです。

ネタバレ有り

豆知識・トリビア

• 豆知識・トリビア
  ケネス・ブラナーは、自分の分身であるバディが映画館で観た映画をフルカラーで紹介し、演技シーンは白黒で表現しています。これは、ブラナーの人生において、幼い頃から映画がいかに重要であったか、また、「トラブル」が彼の記憶の中でダークグレーの時代であったことを強調していると解釈することができます。
• 豆知識・トリビア
  バディの父親がムーンダンスという馬に賭けます。これはヴァン・モリソンの代表的な曲のタイトルです。
• 豆知識・トリビア
  映画の別エンディングでは、ケネス・ブラナーが、初めてベルファストに戻ってきた大人のバディを演じています。
• 豆知識・トリビア
  葬儀の後、バディの声で「世界のてっぺんだ、マー！世界のてっぺんだ 」と叫ぶ声が聞こえます。これは、『白熱』（1949年）でジェームズ・キャグニーが最後に語った言葉です。