色んな角度から見ることができる映画
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年2月13日 16時01分
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総合評価:
5.0
とても面白く考えさせられる映画でした。アンディの行動には脱獄を企てているという素振りが全くなく、見ている側にも分からないようになっています。脱獄したことが発覚してやっとこれまでの行動がその為だったのだと気づき、私もアンディの計画にすっかりはまっていたと感じました。刑務所内の誰かをあざむいたりするのではなく、むしろ脱獄したアンディを誰も追及するべきではないと思わせるほど圧倒的な方法で実にうまく実行したと思います。囚人という立場であそこまで大きな事態を作り上げるなんて驚きです。アンディが冤罪で何十年も殺人犯扱いされていたことを思うと痛快な気分にもなりました。
ただ脱獄がメインの映画ではなく、刑務所内の実際の環境や囚人たちの様子・更生について考えさせられる映画でもあります。刑務所内での囚人たちの立場は弱く、釈放されたが社会になじめず自殺の道を選んだ囚人もいました。アンディはそういった状況を目の当たりにしていきます。モーガン・フリーマンが演じるレッドがその象徴ともいえる存在で、劇中では彼の心の変化も描かれています。最後のシーンは感動的ですが、別の色んなメッセージが込められたシーンだと思います。何度見返しても楽しめる映画だと思います。