都会の問題とファンタジーの取り合わせが気持ち良かったです!!
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年1月29日 22時07分
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総合評価:
4.0
前作の「君の名は」のイメージを持ちつつ見たのですが、都会の問題を取り上げていて好感を持ちながら見られました。東京の冷たさを10代の少年少女が味わいながら懸命に生きていく様は、貧困問題やsnsの問題を考えさせられました。そういった背景と新海監督の独特な表現の対比がとても爽快に感じられ、ファンタジーな世界に気持ちよく入っていく事が出来ました。主人公の男の子が晴れ女の女の子に想いを寄せながらもみんなの役に立つ仕事を女の子と一緒に楽しさを持って生活していく様は、将来が決まらない同年代には楽観的に未来を受け止める手助けになるんじゃないかなと思います。そういったウキウキした爽快感で満たしてくれるのはRADWIMPSの音楽と新海監督の映像美にあると思います。きっと製作段階からイメージの共有ができているから映像と音楽の絶妙な取り合わせを生むんだと思います。
ただ終盤に拳銃が出てきたのが引っかかりました。東京の、日本の治安をイメージする中で、なかなか高校生と拳銃の接点が見つけられず、違和感として残ってしまいました。治安の問題提起だったとしたら、ナイフとかで充分かなと思います。
現代科学では証明されない事象はなかなか受け止められないという空気がありますが、もしかしたら本当は非科学的な事が知らないところでいくらでも起こっているんじゃないかと思えられた素敵な作品でした。