フィラデルフィアの豆知識・失敗談

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フィラデルフィア
1994年4月23日上映 / アメリカ / 125分

3.6/5.0

1件

フィラデルフィアの一流法律会社に務めるアンドリュー・ベケット（トム・ハンクス）は、ある日突然エイズと宣告され、ウィラー社長（ジェイソン・ロバーズ）に解雇される。不当な差別に怒ったベケットは、損害賠償と地位の保全を求めて訴訟を決意。だが、次々と弁護を断わられた彼は、以前敵同士として渡り合ったやり手の弁護士ジョー・ミラー（デンゼル・ワシントン）を訪ねる。ミラーはエイズに対して、抜きがたい恐怖を感じていた。しかし、世間の冷たい視線に対しても毅然と対処し、熱心に資料を漁るべケットの姿に、ミラーの心は動かされる。ミラーは弁護を引き受け、母のサラ（ジョアン・ウッドワード）をはじめ、ベケットの肉親たちは彼に熱い支援を約束する。解雇から7カ月後、〈自由と兄弟愛の街〉フィラデルフィアで注目の裁判が開廷した。ミラーは解雇が明らかな法律違反だと主張したが、対する会社側の主任弁護士ベリンダ（メアリー・スティーンバージェン）は、彼の弁護士としての不適格性を激しく突く。予断を許さぬ裁断の行方と並行して、ベケットの症状は次第に悪化していく。裁判を優先させて本格的治療を先に延ばそうとする彼に、恋人でライフパートナーのミゲール（アントニオ・バンデラス）は苛立つ。ベケットは恋人のため、自分のためにパーティを開く。遂にベケットは裁判中に倒れ、病院に運ばれた。ミラーは原告側の勝訴の報を、ベッドの上のベケットに告げる。数日後、大勢の人々に見守られながらベケットは静かに息を引き取り、ミラーはかけがいのない友の死を実感した。

豆知識・トリビア

豆知識・トリビア
最後に出てくる子供の頃のアンドリューを映したホームムービーは、トム・ハンクスの子供時代の実写映像ではありません。
豆知識・トリビア
トム・ハンクスは、法廷シーンにふさわしい痩せた姿を見せるために、30キロ近くも体重を落とさなければなりませんでした。一方、デンゼル・ワシントンは、役作りのために数キロ体重を増やすように言われました。ワシントンは、ハンクスを悔しがらせ、ハンクスの前でチョコレートバーをよく食べていました。
豆知識・トリビア
監督のジョナサン・デミは、エイズを知らない人たちに自分の映画を見てもらいたいと考えていました。ブルース・スプリングスティーンなら、ゲイがエイズで死んでいく姿を描いた映画を、普通なら見ないような観客に見てもらえると思ったのでしょう。この映画と「フィラデルフィアの街角」という曲は、エイズに対する認識を高め、この病気に対する偏見をなくすために大きな役割を果たしました。
豆知識・トリビア
1994年のエンターテイメント・ウィーク誌に掲載されたスティーブン・シェーファーによるロン・ヴォーターのプロフィールによると、ジョナサン・デミはトライスター映画にヴォーターをボブ・シードマン役で起用するよう説得しなければならなかったといいます。トライスターはデミに、ヴァウターがHIV陽性であり、映画をカバーする保険会社が彼への保険適用を拒否したため、他の誰かを雇うことを望んだのです。それは、ヴォーターがデミの望む俳優だったことと、HIV陽性であることを理由に俳優の雇用を拒否することは、HIV陽性であるために解雇される弁護士の不当性を前提とした映画の文脈では、とりわけ皮肉なことになるからです。
豆知識・トリビア
順を追って撮影しています。