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「文化大革命の炎の中で生きる恋」 さらば、わが愛 覇王別姫 スネグラチカさんの映画レビュー

さらば、わが愛 覇王別姫 Farewell My Concubine

文化大革命の炎の中で生きる恋

このレビューにはネタバレが含まれています

2020年6月24日 11時53分 役立ち度:0人
総合評価: 5.0
中国の伝統舞踊「京劇」。娼婦の私生児として生まれた子、小豆子は京劇俳優養成所に入れられ、石頭という子どもと仲良くなります。時がたち、小豆子は蝶衣という芸名の女形に、石頭は小楼という俳優として花形となります。しかし、蝶衣は「覇王別姫」の虞美人のように小桜を愛していました。
しかしそんな彼らの生活にも日中戦争や文化大革命の魔の手が迫ります。
複雑な愛を抱く蝶衣を受け入れることの出来ない小桜の気持ちと、幼少期からひたすら思慕し続ける蝶衣の気持ちが痛々しい作品です。しかもこのふたりの間には、娼婦の菊仙という女性が介入します。小桜は蝶衣の気持ちに気づくはずもなく、菊仙と結婚してしまい、ますます蝶衣は自分の母と同じ「娼婦」である菊仙への憎しみを燃やすのです。
合間合間に起きる蝶衣と小桜の心のすれ違いと共に、クライマックスでは「文化大革命」での自己批判の動きが強まります。
彼らのような演劇人は弾圧され、生きづらくなるのにも関わらず、愛を貫こうとする蝶衣の姿がけなげです。
紅衛兵に嗤われながらも、小桜の王様のメイクを直そうとする蝶衣の心には凄みすら感じました。なじられても、批判されても貫こうとする愛を持つ蝶衣の姿に大勢の人が涙したことでしょう。
まさに虞美人のごとく死を望む蝶衣ですが、時代が変貌し、「京劇」を演じることが出来るようになるまでは、あまりにも長い時間がかかりすぎた気がします。
この時代では不可能だったと思いますが、蝶衣と小桜には結ばれてほしかったです。
詳細評価
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