生命、そして宇宙を感じられる、涼しくも美しい一つの芸術。
このレビューにはネタバレが含まれています
2020年8月4日 17時21分
役立ち度:0人
総合評価:
4.0
派手な演出、わくわくする展開、そうした物が映画にはつきものです。謎の解明や問題の解決は、作品の置ける大定番だと言えます。
しかし、それらを期待して「海獣の子供」を視聴することは、あまりお勧めできません。これは、普通の映画とは一線を画した作品です。
というのも、この作品は終始ある程度一貫して、謎が謎のまま進んでいくシーンがいくつかあります。状況に対する説明もかなり少なく、展開についていけずに考えているとあっという間に物語が進んでいってしまいます。
この作品を楽しむための秘訣は、「考えるな、感じろ」といったところでしょうか。あれこれ物語やセリフについて考えていると、すぐに映画が終わってしまうと思います。感情で楽しみ、終わってからあれこれと考える事をお勧めします。
また、海洋恐怖症をお持ちの方はご覧にならないほうが良いかと思われます。どうしてもご覧になる際も、極力誰か、咄嗟に助けを求められる方と同伴での視聴をお勧めします。
今作では海の描写が非常に多いのですが、海洋恐怖症の方が苦手とする「底の見えない海」や、「海中の巨大生物」の描写が非常に細かくそして劇的です。作中にはクジラに飲み込まれるシーンがあるのですが、海洋恐怖症を持たない私でさえぞわっとしてしましました。
それさえ大丈夫な方なら、好き嫌いは大きく分かれると思われますが、
この作品は夏におすすめの、非常に涼しい映画となっております。
イメージワード
- ・泣ける
- ・不気味
- ・恐怖
- ・切ない
- ・ファンタジー
- ・スペクタクル