メディアに携わる人の裏側に切り込んだ作品
このレビューにはネタバレが含まれています
2021年8月30日 23時45分
役立ち度:0人
総合評価:
5.0
自分がメディア業界で働きたいと思っているので、日本アカデミー賞を受賞されてからすごく気になっていた作品でした。
松坂桃李演じる新聞記者が、理想と現実の間で自分の信念が揺れ動いていく様がリアルで、なんとも言えない気持ちになりました。
私は個人的にメディアを悪者扱いするような作品はあまり好きではないので(もちろんすべての報道の仕方が良いとは思っていませんが)、この作品はしっかりとメディアに携わる人々の裏側や心情も丁寧に描いていて非常に面白かったです。
最後の場面で、家族のこともあってか、自分の理想を貫けなかった松坂桃李演じる記者の表情には鳥肌が立ちました。今にも泣きそうでありながら、覚悟を決めたような、諦めたような…。松坂桃李の演技には脱帽しましたね。
メディアに関わる人はもちろんですが、何よりも普段「マスゴミ」などといってあまり調べもせずに執拗に誹謗中傷する人にこそ見てほしい。
自身の考え方、価値観を見直すきっかけになるような攻めた作品でした。
イメージワード
- ・悲しい
- ・泣ける
- ・絶望的
- ・知的
- ・勇敢
- ・切ない